半導体エンジニアの年収はいくら?平均と年代や職種による差を解説

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自分の年収が半導体エンジニアとして高いのか低いのかを知りたくて調べても、平均として挙げられる金額は記事ごとに違います。

厚生労働省の職業情報提供サイト job tag に載る半導体技術者の年収は703.9万円です。年齢も会社の規模も混ぜた値なので、比べる相手は同じ年代・同じ規模の会社で働く技術者の数字です。

この記事では、年代と会社の規模ごとの年収、職種ごとの違い、年収を上げる道を、公的統計と求人票の数字で解説します。読み終えると、自分の年収が同じ条件の中でどこに当たるかを判断できます。

半導体エンジニアの平均年収はいくらか

job tag に載る半導体技術者の賃金(年収)は全国で703.9万円です。job tag の電子機器技術者も同じ金額で、e-Stat の職種別の統計でも、電気・電子・電気通信技術者の平均が同じ値です。半導体だけの平均ではなく、電気・電子系の技術者全体をまとめた数字です。

  • job tag 半導体技術者 703.9万円
  • job tag 電子機器技術者 703.9万円
  • job tag 半導体製造 446.1万円(製造ラインのオペレーターの平均)
  • 国税庁 民間給与実態統計調査(製造業) 573万円(製造業の給与所得者全体の平均)
  • 国税庁 民間給与実態統計調査(全体) 487万円(給与所得者全体の平均)

job tag の3項目は令和7年賃金構造基本統計調査を加工した値です。国税庁の2項目は令和7年分の別の調査で、製造業と給与所得者全体の水準をつかむ目安になります。

▶ 製造業の年収はいくら?平均と年齢や業種、企業規模、職種による差を解説

半導体製造の446.1万円は、製造ラインを動かすオペレーターの値です。24時間稼働の職場が多く、8時間勤務の3交代制や12時間勤務の2交代制でラインを回す仕事なので、技術者とは職種そのものが違います。

年代別の年収

同じ調査の職種第5表は、電気・電子・電気通信技術者の年収を5歳刻みの年齢と会社の規模に分けて載せているので、自分の年代の行で、規模ごとの年収を確かめられます。

年齢1,000人以上100〜999人規模の差
25〜29歳578.5万円510.8万円67.7万円
30〜34歳715.8万円635.0万円80.8万円
35〜39歳794.4万円682.9万円111.5万円
40〜44歳885.5万円756.4万円129.1万円
45〜49歳897.5万円819.9万円77.6万円

出典は厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 職種第5表(産業計)の電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)で、年収はきまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額です。どの行も同じ年に集計した別々の人の平均で、1人の年収が年齢とともにこう変わるという見込みではありません。

20代後半

検索で出てくる平均より低くても、この年代ならそれだけで自分の年収が低いとは言えません。

25〜29歳の年収は、平均年齢42.1歳の技術者を対象にした job tag の平均より、大手(1,000人以上)でも125.4万円低くなります。大手と中堅(100〜999人)の差も、表の中でいちばん小さくなっています。30〜34歳の年収は25〜29歳より、どちらの規模でも120万円以上高く、この年代では会社の規模より年齢の違いのほうが大きく開いています。

30代

30代は、大手と中堅の差が開きはじめる年代です。35〜39歳の行では大手と中堅の差が111.5万円で、20代後半の行の67.7万円より大きく開いています。

たとえば、中堅の35〜39歳は682.9万円で、大手の30〜34歳の715.8万円を下回ります。

40代

表の40〜44歳と45〜49歳の行を比べると、45〜49歳のほうが、大手では12.0万円、中堅では63.5万円高くなっています。

規模の差は40〜44歳の行の129.1万円が表で最大で、45〜49歳の行では77.6万円に縮みます。

職種による年収の差

職業情報提供サイト job tag は、半導体技術者にはプロセスエンジニアと設計エンジニアがいると説明しています。それでも両者は同じ半導体技術者として扱われ、1つの年収で載っています。

賃金構造基本統計調査の職種第5表も、技術者の区分は電気・電子・電気通信技術者、機械技術者、輸送用機器技術者のように技術の分野の名前で並び、設計・プロセス・生産技術・品質保証といった仕事の役割では分けていません。

求人票の年収レンジは、統計の平均とは別に、会社が募集ごとに示す金額です。装置メーカー2社の求人4件では、下限はどれも600万円で、上限は800万〜1,000万円に分かれます。

  • TOWA メカ設計エンジニア(生産設計) 600万〜890万円(京都本社)
  • TOWA 半導体製造装置フィールドアプリケーションエンジニア(メカ) 600万〜800万円(京都本社)
  • TOWA 金型設計エンジニア 600万〜890万円(京都東事業所)
  • KOKUSAI ELECTRIC 半導体プロセスエンジニア 600万〜1,000万円(富山事業所)

TOWAは公式の採用ページ、KOKUSAI ELECTRICは転職サイトに掲載された求人詳細(2026年10月閲覧)です。

同じTOWAの京都本社の募集でも、フィールドアプリケーションエンジニア(メカ)の上限は、メカ設計より90万円低い設定です。

▶ TOWAの転職難易度は?職種別の応募条件や年収、勤務地を解説

上限1,000万円のプロセスエンジニアはKOKUSAI ELECTRICの1件だけで、ほかの3件はTOWAの募集です。上限の高さが職種・会社・勤務地のどれから来るのかは分けられません。統計も職種で分けていないので、自分の年収を比べる軸は年代と会社の規模になります。

▶ KOKUSAI ELECTRICの転職難易度は?職種別の応募条件や年収を解説

年収を上げる方法

この記事で扱う年収を上げる道は、勤め先の規模を変えるか、いまの会社で役職に就くかの2つです。規模については、年代別の表で大手と中堅の年収がどの年代でも開いていました。

規模の大きい会社へ転職する

中堅(100〜999人)と大手(1,000人以上)の平均を比べると、大手のほうが高く出ます。電気・電子系の技術者の年齢を混ぜた平均では、中堅が676.4万円、大手が749.7万円で、差は73.3万円です。転職で上がる額ではなく、別々の人の平均どうしの差です。

移る先の求人は、年収が下限と上限のレンジで示されます。KOKUSAI ELECTRIC の募集には、賃金はあくまでも目安の金額で、選考で上下するという添え書きがあります。

課長級を目指す

役職(製造業全体)1,000人以上会社の規模を混ぜた平均平均年齢(規模を混ぜた平均)
課長級1,165.6万円879.7万円49.8歳
係長級923.6万円708.9万円46.2歳

規模を変えずに上げる道が役職です。表は、職種を問わない製造業全体の、雇用期間の定めのない役職者の平均です。電気・電子系の技術者の年代別の表とは別の区分です。

課長級は大手だと、会社の規模を混ぜた平均より285.9万円高くなります。大手の係長級は923.6万円で、規模を混ぜた課長級の平均879.7万円を43.9万円上回ります。大手で役職に就くと、役職の差と会社の規模の差が重なります。

よくある質問

ほかのエンジニアと比べて年収は高いですか?

令和7年の賃金構造基本統計調査で技術者の区分を比べると、電気・電子系の技術者は機械技術者より高く、輸送用機器技術者より低くなります。会社の規模を混ぜた平均は、輸送用機器技術者が725.4万円、電気・電子系が703.9万円、機械技術者が659.0万円です。

大手(従業員1,000人以上)に絞ると、電気・電子系は749.7万円、機械技術者は745.5万円で、2つの区分の差は4.2万円まで縮まります。

同じ会社でも勤務地で年収は変わりますか?

変わる例があります。TOWAが出している同じ金型設計エンジニアの求人で、京都東事業所は600万〜890万円、九州事業所は520万〜660万円です。

1社の求人の例ですが、下限で80万円、上限で230万円違います。応募や配属の前には、その拠点の求人の年収レンジを確かめます。

年収1,500万円に届く人はいますか?

統計の平均だけでは、1,500万円に届く人がいるともいないとも言えません。1,500万円は、賃金構造基本統計調査の役職別の平均には出てこない金額です。製造業全体の課長級は大手で1,165.6万円で、そこからまだ334.4万円足りません。部長級でも、大手で1,388.1万円にとどまります。

まとめ

20代後半は自分の年収が平均より低く見えやすく、30代から40代前半は大手と中堅の差が大きく開きます。

自分の年代の行で大手と中堅の差を確かめたうえで、規模を変えるか役職を上げるかを選びます。

▶ 半導体業界はやめとけ?そう言われる理由と当てはまる職種や会社を解説

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